2017年11月1日水曜日

2017年10月の読書メーター ~読書の秋・食欲と旅立ちの季節~

 月初め恒例てぬぃっき。
 10月号。
 読書の秋。
 毎年、10月は旅行の季節。
 旅先での読書を想定してテーマを「旅」に設定したんだけど、体調不良じゃないなんじゃないで、結局旅に出なかった。
 なので、どうしようかと迷いつつ、中途半端に「旅」混じり。

 職場に読書家がちらほら。
 隠れ読書党的な雰囲気に。
 読書の話ができるのは良いね。
 まぁ職場なので、仕事中の話ということになるが、そこはまぁコミュニケーションってことで。
 ミステリ。
 しかも「本格」寄りということで、割とストライクに話も合う。
 わたしが20年ぐらい前に読んでいた本たちを、若いバイト諸兄が読んでいる構図。
 この辺りの鉱脈は、わたしが彼らぐらいの頃に飽きるほど読んで食傷気味になり、遠ざかっていたんだけど、どうれ、若者と話を合わすために、20年積んでいた辺りの本にも手を付けようかな。
 実家のロフトに収納していたら、親が窓開けたまま放置していて、ぐっちゃになっちゃったんだけど、まだ読めるかしら。

2017年10月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:2936ページ
ナイス数:54ナイス

https://bookmeter.com/users/682213/summary/monthly
■カロリーは引いてください! ~学食ガールと満腹男子~ (富士見L文庫)
 タイトルに惹かれて購入。
 この手のグルメ系小説の探偵役男性は、すらっとしたイケメンであることが多いのだが、この作品では潔いほどのポッチャリさん。
 あらゆる面に於いて隙のないパーフェクト男子なんだけど、肥満要素だけで印象を変えられるってのは凄いな。
 ミステリ要素もしっかり入っているけれど、グルメとの関連性が薄いかなという印象。
 このタイトルから、もっとグルメと事件をいっぺんに消化できる展開を期待してしまった。
 幼馴染のお姉さんと完璧デブ王子の活躍はもっともっと読み続けたい。
読了日:10月02日 著者:日向夏
https://bookmeter.com/books/11700333

■幻の未発売ゲームを追え!  : ~今明かされる発売中止の謎~
 タイトル通りの内容。
 なので当然のように読者を選ぶ。
 趣味としてゲームを嗜む濃いユーザー以外、価値が分からない内容ではあると思う。
 この手の本は、タイトルをあげて内容やいきさつを、少ない根拠から推測するだけの無いようになりがちな印象だけど、この本は当時を知る人への取材がなされているタイトルも多く興味深い。
 や。もう、ソフトに限らず未発売のハードや周辺機器まで広げた続巻を期待。
 ペリボーグの3弾以降とかM2とか。
 …って、予告だけうってこの本の続巻そのものが幻になると言うオチもあるか・・・。
読了日:10月04日 著者:天野譲二
https://bookmeter.com/books/11564030

■おにぎりスタッバー (角川スニーカー文庫)
 面白そうな小説を探していて「ひとくいマンイーター」がヒットして買おうと思ったら実は2巻だったのでそれなら1巻から読みたいぜということになり見つけて買って読み終えた一冊。小学校の作文で提出したら「だらだら文」と指摘されてしまうような出鱈目な文体だけど、たぶん狙って書かれた感じで見た目の印象ほど読みにくくはない。この手の小説は、すぐ意味不明のなんだかわからない展開に持ち込んで事件そのものを煙に巻くご都合主義が多いけど、この作品はしっかりした世界観が芯を貫いてブレない謎の不思議要素ありな青春小説で素敵だった。
読了日:10月05日 著者:大澤 めぐみ
https://bookmeter.com/books/11249690

■銃とチョコレート (講談社文庫)
 美味しそうなタイトルに惹かれ手に取る。
 そう甘い話でもなかった。
 あとがきも解説もないので、ここの感想でもともと児童書だったらしいと知る。
 怪盗対名探偵の構図を中心に、戦争や移民や差別などの問題を取り入れつつ、児童書然としたスタイルで進む。
 スイーツ系小説ではないが、登場人物の名前が、ゴディバだったりロイズだったり、チョコめいた感じ。
 生チョコ攻めなら、キーマンにシルスマリアも配置して欲しかった。
 閑話休題。
 乙一のホラー描写が好きなんだけど、そっち系描写はあまりない感じの作品だった。
読了日:10月09日 著者:乙 一
https://bookmeter.com/books/11061820

■逆転裁判 時間旅行者の逆転 (ハヤカワ文庫JA)
 一見荒唐無稽にみえて「逆転裁判」ってガッチガチに芯が通った骨太ミステリなんだよね。
 「タイムトラベル」をミステリで扱うこと自体は割とあるし好きなんだけど「逆転裁判」で扱うなら、タイムマシンは虚構であって欲しかった。
 「ルヴォワール」シリーズ未読。
 法廷シーンも、ご都合展開のように思え、もやもや。
 
 捜査パートと法廷パートを繰り返す構成は、ゲーム版をなぞっていて好感。
 疑似的に新シナリオを遊んでいる気分には浸れた。

 あとがきも解説もなし。
 巧舟の解説は欲しかった。
読了日:10月13日 著者:円居 挽
https://bookmeter.com/books/12290471

■まいごなぼくらの旅ごはん (メディアワークス文庫)
 タイトルに惹かれ購入。
 一話のみ日常の謎系ミステリあり。
 立ち読みミステリファンを騙す仕様かしらと穿ってしまう。
 わたし、田舎町を歩く旅ホントよくするんだけど、全然共感得られなかった。
 この段取り&判断でこんな都合よくなんてね。
 東京の食堂も、岩手や北海道の料理出されても…という気もして、個人的に魅力を感じなかったし。
 地方の食をヒントに何か開発するというテーマでもなさそうだし。
 実在の店が登場する企画先行の作品なのかしら。
 表紙のヒロインもジャージ姿じゃなくてお洒落だし。
読了日:10月16日 著者:マサト真希
https://bookmeter.com/books/10068417

■縛りプレイ英雄記2 剣が振れない聖騎士さま (角川スニーカー文庫)
 前巻が気に入ったので購入。
 ここの検索で別件で「全2巻」というのがヒットしたので、面白いのに完結しちゃったのかと、優先的に読んでみたんだけど…完結してないよね?
 ライトノベルの場合、話的に全然完結してなくても出版社的に完結判断なことがザラだから何ともアレだけど。
 異界転生モノだけど、チートじゃない主人公が状況を把握して分析して行動する、筋の通った流れに好感。
 ただ「縛りプレイ」じゃないよね。
 タイトルに偽りこそあるけれど、話は面白い。
 異界ヤンキー。
 完結してないことを祈りつつ続巻を待つ。
読了日:10月20日 著者:語部 マサユキ
https://bookmeter.com/books/11929767

■隠れオタな俺氏はなぜヤンキー知識で異世界無双できるのか? (電撃文庫)
 スクールカーストの盲点。
 枠外の存在たる「ヤンキー」物。
 なんちゃってヤンキーの主人公が異界へ召喚される。
 真性ヤンキーの後輩と共に。
 似非ヤンキーとヲタ趣味がばれないように異界でもヤンキー然としていたら、この異界そのものがヤンキー文化なファンタジーだった話。
 無双ではあるが、チート過ぎない設定を下敷きに、主人公が状況を認識、把握し考えて行動する流れは好感。
 ヒロイックファンタジーの世界をヤンキーに解釈して、それ以外は普通を貫くのが分かりやすくていい。
読了日:10月25日 著者:一条 景明
https://bookmeter.com/books/12179352

■クラスでバカにされてるオタクなぼくが、気づいたら不良たちか2
 1巻が気に入ったので購読。
 ひょんなことから素性を隠してヤンキー界にグラフィティライターとして君臨せざる得なくなったスクールカースト底辺のヲタク野郎が主人公。
 美術部なヲタク野郎の画力とセンスと粘りと根性。
 ヤンキー的最悪状況を、状況分析と判断力と行動力で凌いでゆく。
 スクールカースト底辺者と上位者との恋愛要素もいい具合に織り交ぜられ、正体不明の謎の正義の味方モノとスクールカースト恋愛モノのいい具合ミックス。
 今のところ今年一番のお気に入りシリーズ。
読了日:10月26日 著者:
https://bookmeter.com/books/12408289

■なぜ猫は旅をするのか?
 タイトルに惹かれ購入。
 日常の謎系ミステリの短編連作。
 あまり猫絡みの物語でもなかったし、各話のタイトルもシャレは効いているけれど内容が連想しにくくはあった。
 精神科医が交通事故にあいそうな子供を助けてケガをし、後遺症が出たため、仕事を少なく調節してもらったが故にできた時間で、知り合った女性と仲良くしながら、日常を過ごし謎に出会い解決してゆく流れ。
 若干、強引な推理に思えなくもない展開もないではないけれど、それを補う下町人情的なエピソードや若干の恋の要素で、それなりに楽しめた。
読了日:10月26日 著者:永嶋 恵美
https://bookmeter.com/books/6303155

■旅猫リポート (講談社文庫)
 「旅」と「猫」というキーワードに思わず手に取った一冊。
 「愛猫家が考えた猫」の視線という気がする。
 特に愛猫家ではない視点から読むと、猫がこの状況に置かれたとき、本当にこんな風に考えるものかな?と無粋な感想の方が強く、あまり共感は得られなかった。
 青年が猫の飼い主を探して知己を頼って旅をする。
 そこで人情噺が語られる構成。
 元々児童書だったのかしら。
 あとがきも解説も無かったので、背景は分からないけれど。
 最初から、人情噺を求めて手に取っていたら感想も変わったかとは思うけれど。
読了日:10月30日 著者:有川 浩
https://bookmeter.com/books/11491734


▼読書メーター
https://bookmeter.com/

 前半、先月を引き摺って「グルメ」系。
 そこから「グルメ」+「旅」を経て、「旅」しかも猫コンボ。
 美しい流れ。
 こんな流れを考えて、本を買っちゃうから、積んである本が減らないのよね。
 途中ヤンキーコンボも挟んでいるし。
 スクールカーストにおけるヤンキーの立ち位置って、面白い。
 や。まぁ昔は、彼らこそが上位だったんだけどね。
 チャラくも無く、ヲタくも無く。

 「おにぎりスタッバー」の感想の文体が変なのは、作中の文体があんな感じだから。
 まぁ無理に寄せたけど、寄せなくてもわたしの文章も割とだらだら気味なので、違和感なかったかもしれんけどね。

 「猫旅リポート」は、正直肌に合わなかったんだけど、かなりの数の「ナイス」をいただいたのよね。
 好きになれなかったことを婉曲的に感想書いたつもりであり、読書メーターの利用者は読書家だから、婉曲表現も読み解いてくれると思うんだけど、良いのかしら。
 「そういう意見もあるよね」的「ナイス」ならいいんだけど。

 11月のテーマは、ザックリ「ミステリ」にしようかしら。
 新本格辺りを視野にいれつつ、その辺りをちらほらと。
 や。まぁ、京極夏彦を手に取るとなかなか進まないんだどもね。
 読みにくくて、アホみたいに厚いから時間かかるのよね。
 +新しめのも挟みつつ。
 ・・・ってか、今の本屋さん新書サイズの棚ないね。
 欲しい本あるのに、数件ハシゴして、棚そのものがなく撃沈。
 アマゾンに頼むか。

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