月初め恒例てぬぃっき。
読書メーター編。
テーマ縛りをよくする。
一つのテーマに沿った作品をどバーッと読む感じ。
まぁ5月のテーマというよりは、4月の半ばぐらいから引き続いているんだけれど、今回のテーマは「ゲーム」。
コンピュータゲームがメインではあるけれど、「ゲーム」縛りなので、タイトルにゲームが入っているモノも変化球で織り交ぜてみた感じ。
正確には「ゲーム小説」縛りではあるが、小説ではないのも混ぜてみた。
今までも、ずっとこういう読書スタイルは採っていたんだけれど、読書メーターはじめて、月初めにまとめ日記書くようになって、ここで一つのテーマのタイトルがずらっと並ぶのは、壮観で気持ちがいい。
まぁ月末、どうしてもここに並べたくて、無理して読み進めたのもあるのは内緒。
2017年5月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2825ページ
ナイス数:27ナイス
https://bookmeter.com/users/682213/summary/monthly
■ゲーマーズ! 雨野景太と青春コンティニュー (富士見ファンタジア文庫)
タイトルから、純粋にゲームメインの内容を期待。
読み始めて正直酷いな…と、ガッカリしていたんだけど、まぁ色々読者の期待をいろんな意味で裏切りまくりの好展開で、やられた。
生徒会の奴も作風は大っ嫌いなんだけど、作品はすごい好きという屈折した感想を抱いたのを思い出した。
「ゲーム」をテーマに敷きつつも物語の核にあるのは「スクールカースト」もの。
本来交わらない、リア充とヒキヲタがゲームを通じて混じる部分が肝と見た。
一旦交わった人間関係は、妙な展開を見せ、誤解勘違いのぐちゃぐちゃが最高。
読了日:05月02日 著者:葵 せきな
https://bookmeter.com/books/9538990
■スラムオンライン (ハヤカワ文庫 JA (800))
何十年もネットゲームを含むゲームの世界にどっぷりハマっているわたしであるが…。
「Aボタンをクリック」ってなんだよ、意味が分からない。
それっぽい言葉を作ってみたのか、著者独自のスラングか。
成立しそうにないオンライン(対戦)格闘ゲームと現実の世界を舞台に、何かを探す青春小説。
言わんとする内容は分からないでもないけれど、ゲームに詳しい分、出鱈目な描写が気になってしまった。
ちゃんと成立しそうなゲーム世界と、しっかり取材したゲーマーの生態を踏まえて書かれていたらなぁと、残念に思う。
読了日:05月04日 著者:桜坂 洋
https://bookmeter.com/books/546779
■スラムオンラインEX (ハヤカワ文庫JA)
スト2とスト2’は同じ物語だけどさ。
ネット古本屋で続編だと思っていっぺんに両方買ったら、基本前作と同じ本だった。
同じページ開いて読み比べると、ちょこっと違うんだけど。
スト2’の四天王に当たる追加小説も、ご都合まみれで面白くない。
ゲームに造詣が深い人には、作中ゲームの粗が見えすぎて、興醒めする感じ。
実在しないゲームを題材とするなら、そのゲームがゲームとして成立していなくちゃ文字通り話にならないわけで。
言わんとするテーマは分からないでもないけれど、地盤があやふやすぎて…。
読了日:05月10日 著者:桜坂洋
https://bookmeter.com/books/8098866
■関ヶ原で待ってるわ 1 (ヒーロー文庫)
戦国系且つゲーム系ライトノベルという部分に食指が動いてしまった。
ざっと要約すると、美少女が人生を賭けてMMOで開発者と勝負する内容。
舞台の架空のゲームがまず、ゲームとして成立しないレベルのご都合主義な塊な時点で、酷い。
そこへライトノベルの在りがちな展開を無理やりねじ込んで、ただでさえまとまっていない内容が、崩壊している。
しっかりゲームをゲームらしく整えて、ゲームで真剣勝負する、ゲームのスポ根作品まで昇華させれば化けただろうと思うと残念でならない。
落ちの無いまま次巻へ続いてる。
読了日:05月13日 著者:九重 七六八
https://bookmeter.com/books/8202722
■忍者増田のレトロゲーム忍法帖
「レトロゲーム」なので一瞬気にはなったけれど、どうせ語りつくされたことを掘り返すだけの浅い本だろうと見送ろうとして…「忍者増田」。
ファミ通の頃この人の記事は好きでよく読んでいた。
忍者増田でウィザードリィ多めと来たら、間違いないだろうと手に取った一冊。
特に濃い攻略があるわけでもないし、特別凄い裏話も盛り沢山あるわけでもないけれど、独特のセンスで構成された文章そのものに懐古の一票。
純粋にレトロゲームの本を探している人には不向きかもしれない。
過去に忍者増田の記事を読んだことのある人に〇。
読了日:05月14日 著者:忍者増田
https://bookmeter.com/books/11549915
■爆ぜるゲームメイカー (講談社文庫)
わたし的ゲーム系小説月間で選んだ一冊。
コンピュータゲームの話ではないけれど、ゲームはゲーム。
ミステリー・ホラーに閉鎖された空間に閉じ込められて、主催者からルールを伝えられて脱出を図る命がけのゲームをやらされるジャンルがある。
そのオープンフィールド版ぐらいの解釈かな。
このページの感想を読むと、完璧に意見が二分されているのも面白い。
独特のテンポを持ったコミカルな展開は、好き嫌いがこんな感じに完璧に分かれる。
肌に合えば、ご都合極まりない展開があっても、流れ的にOKとか思えちゃうのよ。
読了日:05月20日 著者:木下 半太
https://bookmeter.com/books/5350960
■ゲーマーズ! (2) 天道花憐と不意打ちハッピーエンド (富士見ファンタジア文庫)
大抵こういう感じで、タイトルにゲームが入っている小説は、ゲームメインかゲーム要素全然無いか二極に分かれがちなんだけど、このシリーズはいい感じにゲームをテーマに敷きつつラブロマンスをコメディに転ばせている。
主題はスクールカースト。
一応の主人公を置きつつ、群像劇スタイルで進行し、一つの物語を様々な角度から見せることで、すべてのすれ違い&勘違いを納得させる手腕はマーベラス。
ある意味、ライトノベルにおける群像劇の一つの完成形な気がする。
ゲーマー描写も、いちいちすべて共感できる本物だし。
読了日:05月25日 著者:葵 せきな
https://bookmeter.com/books/9787696
■トマト・ゲーム (ハヤカワ文庫 JA ミ 6-6) (ハヤカワ文庫JA)
わたし的ゲーム絡み小説月間でタイトルに「ゲーム」と入っているので手に取ってみた一冊。
『犯罪小説短編集』ということで、本格寄りのミステリを期待したけれど社会派寄りかしら。
エロやグロの描写はあるけれど、ホラーとしての怖さもわたしの好きなスタイルとは異なって居た感じ。
テーマ縛りで読書をすると、苦手なタイプの本にもあたってしまうのよね。
好きな人には堪らない構成なんだろうけれど。
1970年代の小説。
青春の暗い狂気がテーマは、好きな題材なんだけどね。
わたしは本格が好き。
読了日:05月30日 著者:皆川 博子
https://bookmeter.com/books/9756548
■クラスのギャルとゲーム実況 part.1 (ファンタジア文庫)
実況系ではないけれどゲーム動画作っているので、これは読んどかんといかんかなと手にした一冊。
ありそうでなかったゲーム実況系小説であるが、旬は微妙に過ぎ…げほげほ。
ゲームタイトルは実名ではないもののゲーム好きならモデルがすぐ分かる感じ。
逆に言うとゲーム好き以外は若干の「?」はあるかもしれないが『TOKYO JUNGLE』を知らん実況者も愉しんでいたようなので平気かな。
ゲームの知識も理論もかなり出鱈目だけど、実在のゲーム実況さん達も割と出鱈目だからリアルなのかな。
肝心な実況シーンは少ない。
読了日:05月31日 著者:琴平 稜
https://bookmeter.com/books/11637256
▼読書メーター
https://bookmeter.com/
こんな感じで、見事一冊の例外もなく全部ゲーム系で埋め尽くされました。
9冊。
・・・ってか、ゲーム小説もこんなにあるんだね。
まぁ、「スラムオンライン 」は基本同じ本なんだけどね。
紛らわしいから『完全版』とか『改稿版』とかにして欲しかったところ。
続けて読んだので1ページ目でほぼ同じであろうことは分かったけど、世の中には、改稿版で結末を全く違うものに仕上げる作家もいるので、一応全部読んだ。
権利の問題から、実在のゲームを題材にできないケースも多いとは思うんだけどね。
自分で題材となるゲームを作り上げるとなると、どうしてもご都合が混ざっちゃうのかな。
たぶん、作家的には完璧に面白い理想最高のゲームを舞台にしているつもりなんだろうとは思うけど、ゲームやっている人から見ると、粗が見えちゃう。
世界の舞台が酷いから、そこにどんなに面白いものを乗っけても、面白く感じない現象。
ゲーム好きは、ゲーム小説は読むべきではないかもしれないなんて、乱暴な結論も出そうな勢い。
あとな。
テーマ縛りの罠は、嫌いなジャンルの本に出合ってしまう確率も高まる事かな。
でもなぁ。トマト・ゲームは社会派と見抜けなかったなぁ。
犯罪小説とか書いてあるし。
トマトゲームがチキンゲームの一種というのはだいたい分かったんだけど、心理描写して投げっぱなしの社会派文法は、個人的に読むのがつらかった。
…って感想を素直に書いたつもりなんだけど、この本を好きな方からの「ナイス」がいくつもいただけた。
どういう意図の「ナイス」なのか真意は分からないけれど、何か共感していただけるものがあったのでしょう。
テーマ縛りしていて、新作が貯まっているので、6月は新作消費月間かしら。
7月は夏だから「ひまわり」月間を予定。
・・・なんて予定たてちゃうから、テーマに沿った本見つけると買っちゃうから、積読消費が狙いなのに、積まれる本が増え続けるのよね。
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