このブログのタイトルは「猿山リムの散歩とゲームと読書と映画の旅。」。
自分の好きなモノをダーと並べたタイトル。
散歩もゲームも映画も旅も好きで、今までもそれらにまつわる内容を書いてきた。
読書も勿論好きなんだけど、これらに比べると、極端に書いている割合が低い。
・・・これは、読書している割合が低いんじゃなくて・・・。
写真をいれられないからね。
旅・散歩やゲームは、写真を貼れるし、映画はユーチューブのトレーラーを貼れる。
でも本は、表紙を勝手に引っぺがすのもアレだし。
通販サイトと結託してリンク張れれば、儲けも出るのかもしれないけれどあまりしたくない。
散歩の途中に、本+風景の写真を撮ろうなんて考えていたこともあるんだけれど、これが意外と手間で。
撮影に手間取っているうちに、読了本も積まれていっている現状。
まぁ、(ほとんど)誰も読んでいないブログ。
写真は後回しにして、感想だけでもあげて行ってしまおう!と、思うようになり・・・。
いざ、書いてみる感想は、読書好きのためのアンソロジー。
マクラが長かったな・・・。
本屋さんのアンソロジー
大崎梢リクエスト!
光文社文庫
ミステリのアンソロジー。
特徴的な作品を書く作家がテーマを掲げ、そのテーマに沿った短編を集めた企画もの。
書店員や出版社営業員のミステリに定評のある大崎梢が「本屋さん」をテーマに掲げた一冊。
とはいえ、この人が10本書くわけではないし、書店ミステリの第一人者として、作家を指導アドバイスして書かれているわけでもないので、勿論全部が書店ミステリとして面白い保証はない。
テーマは「本屋さん」だけだしね、同じような内容が続かないように、色んなアプローチが詰まっている。
言い方を変えれば、大崎梢ばりの書店ミステリを期待しているのに、ほんわか青春小説とかも混ざっていたりするわけよね。
参加作家。
有栖川有栖 坂木司 門井慶喜 乾ルカ 吉野万理子 誉田哲也 大崎梢 似鳥鶏 宮下奈都 飛鳥井千砂
登場順
有栖川有栖 坂木司 あたりは、安定の書店ミステリで掴んでくるわけですね。
書店ミステリーでまとめるのかなと思って読んでいると、謎は提示されるけれど、ミステリの手法では解決されない青春小説が入り込んできたりする。
謎は提示されるけれど、ミステリの手法で解決されない、ファンタジーとか。
『書店ミステリー』という縛りは、キツイものではなく、謎さえ提示されれば、その解法は作家得意の方法にゆだねられているということなのでしょう。
・・・
そして、そんなアンソロジーは、好きなタイプの作品は面白く読むのだけれど・・・嫌いなタイプの作品を読むのが苦行になりがちなんだよね。
ああ、なんで本格ベースのアンソロジーに社会派入れるかなぁ。
あれ?これ、ミステリじゃなくて、青春人情ドラマじゃん。
イラッと来るけど、その作品が嫌いなタイプであっても、その次の作品が好きなタイプかも知れない・・・から読まざる得ない。
・・・ただ、このアンソロジーは、テーマがいい。
読書家であれば、大抵気になる「本屋さん事情」。
本屋が舞台で、客として足しげく通う場所が物語の舞台。
自分のテリトリーが描かれた作品群。
好きではない作風の小説であっても、面白く読めてしまう。
あ、ミステリじゃなかったのか・・・まぁこれはこれでアリかな。
そんな意味で、全編通して大きなハズレが無かったのは収穫。
こんなアンソロジーなので、振り幅が大きい。
ネットで感想を追いかけると・・・
この作品が好き、この作品はよくない・・・。
これが割とバラバラなのね。
ミステリ好きな読者にヒットする作品。
日常の謎になじみがない層は、かえって謎解き要素が薄い作品を好む気配。
全編にわたってハズレが無かったという、わたしと同じ意見の方も多い。
反面、お題に縛られて作家の良さが発揮できていなく、全編歪な印象だ…系の意見も少なくない。
彼らは、「本屋さん」への愛着を抑えて純粋に「作品」として読破したのでしょう。
わたしも、好きなテーマという上げ底色眼鏡を外すと、ここまで手放しで絶賛できない部分があるのは事実。
でも、テーマアンソロジーなんだから、テーマの上げ底はあっていい気もするんだよね。
や、まぁ・・・このアンソロジーそのものは好きなんだけど・・・
アンソロジーって、チェックしていなかった作家の作品を読んで、この話面白いからこの人の本を買って読んでみよう!ってな出会いの部分もあるかと思うんだけど…。
このアンソロジーに限って言えば、この作品は割と好きだけど、本屋じゃないこのジャンルを一冊読みたいって程でもないかなぁ・・・って思ってしまった。
もちろん、元々好きな作家の本はこれからも買うけれど。
・・・
本屋さんが好きな、読書家の皆さんへおすすめ。
古本屋でも、図書館図書室でもなく、書店舞台に拘ったアンソロジー。
や、まぁ古本も好きだけどね。
このリクエストアンソロジーは、ぽぽぽんと出版されていて、和菓子やペットのアンソロジーもあるそうだ。
うーん、面白かったけど・・・和菓子やペットに「本屋さん」ほどの思い入れが無いからなぁ。
評判はいいので、いつか機会があったら読んでみたいかな。
お43-4
9784334767860
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