2016年3月30日水曜日

リリーのすべて



リリーのすべて

THE DANISH GIRL
















★★★☆☆
2016年3月29日 鑑賞
劇場映画 伏見ミリオン座

2015 イギリス/ドイツ/アメリカ
120分
東宝東和

監督
トム・フーパー
脚本
 ルシンダ・コクソン
音楽
アレクサンドル・デスプラ
キャスト
 エディ・レッドメイン アリシア・ヴィカンダー マティアス・スーナールツ 
映倫
 R15+

あなたの愛で、
本当の自分になれた。

夫が女性として生きたいと願った時、妻はすべてを受け入れた。

おっぱい
 あり。そして、チンチンもあり。
ゲーム
 演ずる遊びという意味でのゲーム。

【女装】感想。
 原題は「デンマークの娘」。
 ど平日のど昼間の回なのに、混雑。
 や。大人になってからの映画鑑賞で一番の大入り風景かも知れない。
 客層は主にシニア。


 実話ベースのお話。
 わたしは、この話が実話ベースということすら知らずに鑑賞したこともあり、どこまで感想でネタバレすべきか悩むところではある。
 チラシやトレーラーから、二重人格ものと解釈したのね。
 わたしも創作で、ここ数年二重人格作品のアイデアを温めていたこともあり、何かの参考に・・・というか、設定が同じだったらパクリと思われちゃうしね。
 確かに、そういう宣伝のされ方をしていてたと思う。
 ひとりの人間の中に、別の人格が生まれ、主人格を乗っ取られる。
 二重人格物の永遠のテーマ。
 そんな作品だと思ったのね。
 語られ尽くしているこのテーマを敢えてつくるというからには新しい何かがあると期待して。
 ・・・ちょっと違った。
 
 性同一性障害の話。
 男の身体で生まれたけれど、精神構造は女のモノであった場合。
 逆も然り。
 
 1920年代の、この病気の物語。
 今でも理解の薄いこの症例が、1920年代というからにはかなり大変なこと。
 当時の解釈で言えば、単なるオカマであり変態であり、同性愛。
 同性愛を禁止するキリスト教だったり、映画の舞台デンマークだったり(するらしい)。

 なので、新しい人格が発症したというより、社会常識上男の身体を持っている以上自分は男であるという暗示が、ひょんなことから解けてしまったという解釈が近い気がする。
 実話ベースであり、実在する病気を題材にしているので、茶化さず愛を語る。
 コメディ路線にももって行けたとは思うが、まじめに愛を語る。

 ・・・と、踏まえた上で、振り返っても、いくつか疑問が残る。
 まぁね、実話ベースだから、おかしな部分も、実話の部分だから仕方がないという逃げ道もあるとは思うが。
 ネットで感想を追いかけると、純粋な愛に感動したという人と、このおかしな部分に引っかかる人とに分かれる感じ。
 
 ・・・
 ・・・という重いテーマは置いておいて・・・
 テーマが違ったこともあり、わたしのアイデアとは全然被らなくてひと安心。
 そして、ひとつ気が付いた。
 女を自覚した時、美しさに走るのは、本質なのだろうか。
 すべての女性が、美しさを追い求めるわけではない。
 女を自覚して、その表現の手段に、美しさを選ぶのは、そこに男の判断基準があるのではないか。
 女性だから、美しさを何より優先するという考え自体が、男の思考な気がしたんだけれど、いかがだろう。
 Gacktは美しいけれど男であり、イモトアヤコは女性でかわいいのに不細工メイクを施すわけだ。
 観察すると、がに股の女性は、決して少なくない。
 腰振って歩く女性は更に少ない。
 ・・・が、女性を目指すオカマは、間違いなくシャナリシャナリと歩く。

☆気に入った言葉
 リリーの見る夢

☆三つ以上の良かった点☆
・1920年代の欧州。
・女装の麗人。
・ちんちん。

☆猿山式キャッチコピー☆

 男の心を女が支配した永遠。

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