2017年10月1日日曜日

2017年9月の読書メーター ~食欲の秋 グルメ・スイーツ・パン屋さん~

 月初め恒例てぬぃっき。
 読書メーター編。
 たいして旅にも出ていないのに11冊は、数を稼げた方。
 まぁライトノベルが多いので、読みやすい本が多かっただけとも言える。

 新しめの本+今月のテーマは「グルメ」。
 グルメ系&スイーツ系がテーマの小説を多めにチョイス。
 グルメ+日常の謎を期待するんだけど、謎に至らないものも多かった。
 まぁね、グルメ&スイーツな男といえば、現実にはふくよかな豊満系ダンディが文字通り幅を利かせているものだけれど、グルメ系小説の中ではみんなイケメンなのよね。
 グルメ・スイーツの含蓄を備え、女子力を備え、理性とちょっぴりの迫力で、女性を癒しに導こうと修練を積んでも、結局一番肝心な要素は「イケメン」か否かという部分なのでしょうね。

2017年9月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3208ページ
ナイス数:35ナイス

https://bookmeter.com/users/682213/summary/monthly
■ちょっとゲームで学園の覇権とってくる (ファンタジア文庫)
 あらゆる面で酷い。
 255文字じゃ到底表せないぐらい出鱈目ばかりで破綻している。
 特殊な学校のプロゲーマー課が舞台になる。
 現在日本にプロゲーマー制度は実在するんだけど、勿論微塵も関係ない。
 主人公はどんなゲームでも完璧にこなせるという設定ではあるが、実際にゲーム内で描写されるのは、小説オリジナルの未来型フィールド対戦アクションっぽいののみ。
 他のゲームは、プレイした勝った位しか描写されない。
 そのゲームをスポーツに定義しなおして未来異能スポ根ものとなっていたら、割と面白かったかも。
読了日:09月01日 著者:うれま 庄司
https://bookmeter.com/books/12122871

■食べるだけでレベルアップ! ~駄女神といっしょに異世界無双~ (ファンタジア文庫)
 タイトル通りの内容。
 異界に召喚された少年がチートスキルで無双する作品。
 食事をすると対象が経験値に換算されレベルが上がり、その特殊能力も吸収できる。
 自分を召還したポンコツ女神と共に特に目的の無い異世界ライフを送る…だけの話。
 小説としてかなり酷い。
 お話にならないぐらい酷い。
 限りなく小学生に近い中学生男子が、己の欲望の赴くまま書き上げた最高傑作なイメージ。
 ただ、物語に破綻している部分もなく、そういう意味ではまとまっている。
 何も考えてない作品であるが、ここまで潔いと清々しく好感。
読了日:09月01日 著者:kt60
https://bookmeter.com/books/11549357

■縛りプレイ英雄記 奇跡の起きない聖女様 (角川スニーカー文庫)
 ゲームにおいて自ら制約を課し敢えて困難な状況で挑むスタイルが「縛り」。
 異界転生モノはゲーム的世界観が多い。
 縛りゲームの概念を持ち込むのは面白そう。
 主人公は怖い顔の為何もしなくても恐れられ「不良」な立ち位置に追いやられた真面目な高校生男子。
 「エンジェル伝説」の北野君に近い設定。自覚の有無が違うが。
 彼が異界に行き出会ったのが、回復魔法の使えない聖女。
 でも薬学・医学の心得が少しあるので縛られてはない。
 期待とは違ったが、チートではない主人公が考えて行動する様は、最高に面白い。
読了日:09月05日 著者:語部 マサユキ
https://bookmeter.com/books/11558783

■鎌倉ごちそう迷路 (スターツ出版文庫)
 グルメ系小説を沢山読もうと手に取った一冊。
 えっと、女子力の高いイケメンに、色々あって疲れた女性が癒される系。
 女性が男性に尽くすのと全く同じ形で、男性にもてなされるタイプの癒しというのが女性が求める形なのでしょうね。
 似たタイプの作品は割と多い。
 例によって、グルメを味わいつつ、日常の謎を解く感じのイメージで読み始めたけれど、そういう話じゃなかった。
 女性が、イケメンの影響で、自分探しを見出す感じ。
 鎌倉の土地の雰囲気も相まっていい塩梅。
 この手の本で女心を学んでもイケメンじゃなきゃ…。
読了日:09月08日 著者:五嶋りっか
https://bookmeter.com/books/12136090

■ぜったい転職したいんです!! ~バニーガールは賢者を目指す~ (GA文庫)
 ヒロイックファンタジーに於いての職業としての「遊び人」そしてその成長の末にある「賢者」への転職。
 当たり前のように語られてしまうが、限りなくあのゲーム限定な世界観なわけで。
 それをスクウェア・エニックスに近しいGA文庫から出ているだけでももう面白い。
 絶対上級職に就きたいポンコツパーティ(みんな美少女)が凄腕指導者の下、コメディ的切磋琢磨する流れ。
 しっかり立ったキャラクターが、会話や行動で面白く転がず、舞台コントの様な構成に好感。
 死者の王の「リッチ」とか出てるけど、いいのか。
 商標。
読了日:09月11日 著者:山川 進
https://bookmeter.com/books/11297148

■スイーツレシピで謎解きを 推理が言えない少女と保健室の眠り姫 (集英社文庫)
 スイーツミステリの定番配置で、お菓子の知識豊富なスイーツマニアも出てくるし、お菓子を食べる方の超人が保健室の眠り姫として登場する。
 職人がスイーツに例えながら謎を解くか、ベッドで安楽椅子探偵の如く謎を見抜くのが定番ではあるが、この作品はどちらでもない。
 ヲタクではない理由でスクールカースト最下層に身を置く、内気な少女が主人公で探偵役。
 吃音症でうまくしゃべる事が出来ないため、人とのかかわりを避けてきた少女が、お菓子作りにチャレンジしながら謎を解いてゆく日常系青春ミステリ。
読了日:09月13日 著者:友井 羊
https://bookmeter.com/books/11185110

■ぜったい転職したいんです!!2 ~ネクロマンサーはアンデッドに憧れる?~ (GA文庫)
 コンピュータRPGの世界観で語られるヒロイック転職ファンタジー小説。
 2巻は死霊になりたいネクロマンサー幼女ククル嬢にスポットが当たる。
 まぁ明言はしていない元ネタの方には「モンスター職」なんてものもあったりするし、転職とも違うかもしれないが、死霊魔術を究めれば「真祖」に至ることは可能とは思うのだけれど、この世界ではアンデッドに「転職」するのは無理らしい。
 ひたすら天真爛漫キャラの幼女は、ライトノベルでは逆に珍しい気もする。
 個性的なキャラたちが、コントのように話を転がす、上質のコメディ。
読了日:09月15日 著者:山川 進
https://bookmeter.com/books/11995796

■ケーキ王子の名推理2 (新潮文庫nex)
 まず1巻が気に入り、スイーツに興味を抱き、スイーツを視野に入れたブログを開設するほどハマった。
 や。スイーツにハマったわけだけど、そのきっかけとなったこのシリーズも勿論面白く、実に美味しそうにケーキが描かれる。
 推理ファンとして推理要素が減ったのは残念だけど、まぁスイーツだけに別腹会計で。
 前作と比べて、わたし自身にスイーツの素養が出来てしまったため、より具体的に味がイメージされ、より美味しそうに。
 自由ヶ丘の板のチョコが載ったケーキはわたしも食べた。
 巧く切れなくて、店員さんに…文字が足らん
読了日:09月17日 著者:七月 隆文
https://bookmeter.com/books/11615492

■戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉 (HJ文庫)
 アンドロイド物を検索していてヒットしたけれど「戦うパン屋」のあたりに興味を持ち購読。
 有人戦闘ロボットの存在するが現代でも近未来でもないあたりなイメージの架空世界が舞台。
 蒸気の少ないスチームパンクな感じか。
 大きな戦争が終わり、英雄クラスの軍人が引退して、夢だったパン屋を開く。
 戦闘マシンの補助AIだった人工知能が人間の姿を得て、押しかけ看板娘としてパン屋に潜入する話。
 戦後問題のあれこれ重いテーマも盛り込み、経営不調のパン屋を立て直す物語…でもあるけれど、実際はアクションメイン。
読了日:09月24日 著者:SOW
https://bookmeter.com/books/9666508

■はだかのパン屋さん (実業之日本社文庫)
 「戦うパン屋と・・・」を検索したらついでにヒットしたので一緒に購入、続けて読了。
 美人パン職人が裸エプロンでパンを作る作品かと思って期待してたら、本当にそのまんまだった。
 それはそれでどうかと思わないでもない。
 あおりに事件やなんやら書いてあるけれど、日常の謎的ミステリ要素は限りなく薄い。
 ハートウォーミングコメディとなっているが、文法的に文芸作品より、ライトノベルやコミック本のテンポで描かれる。
 ただ、重要な点。ライトノベルでもコミックでもないので肝心なイラストが表紙しかない事(涙)。
読了日:09月25日 著者:三角ともえ
https://bookmeter.com/books/11113967

■万国菓子舗 お気に召すまま ~お菓子、なんでも承ります。~ (マイナビ出版ファン文庫)
 世界中のお菓子を提供できる万国菓子舗を舞台にお客様のオーダーに応えていく掌編連作。
 世界中のお菓子といいつつ、和菓子よりかしら。
 解決ありきの作風な印象で、不自然な描写も多く、如何なものかと。
 週刊誌の1~2ページ程度の読み物や、テレビの番組と番組の間の5分程度のミニ番組のドラマの様な、雰囲気。
 「軽くていい」「軽すぎて物足りない」大きく二派に分かれそう。
 ショートショートは、もっとしっかりした落ちがあるものが多い気がするので、軽い掌編小説はよく言えば新しい形なのかもしれないけれど・・・。
読了日:09月26日 著者:溝口 智子
https://bookmeter.com/books/10355741


▼読書メーター
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 前半ゲームっぽいライトノベルが多く、後半グルメな配置ね。
 グルメ系、探すと沢山あるのよ。
 例によって用意したグルメ小説消化しきれなかったので、また遠からずグルメ月間を設けたい。
 10月も多少食い込ませて食す。

 ある意味期待を裏切られない方向で裏切られたのが「はだかのパン屋さん」。
 感想に「裸エプロンを期待したけれど違った」って書こうと思っていたのに、本当に裸エプロンでやんの。
 セクシーショット満載ではあるが、文芸枠なので口絵も挿絵もない。
 まぁ脳内映像が一番エロく描写できるのも真理かもしれんけどね。

 「ケーキ王子の名推理2 」の文字数が足りないといってたやつ。
 スポンジの上に、つやつやの板チョコが載っている「オペラ」ってケーキがあり、その「オペラ」発祥の店(の自由が丘店)があるのね。
 板チョコがのっているから、フォークで突いても狙ったところが割れず、それでも力を入れるとグシャっとなっちゃうの。
 なので店員さんに食べ方を聞いたら…。
 あくまで店員さん個人の推奨とのことだったけれど、ケーキの下の紙の部分を手にもってダイレクトに口に運べばグシャっとならないと。
 フォークで上品に食べるのばかりが、綺麗に食べる秘訣ではないという盲点。
 わたしの中で、オペラ系の正しい食べ方に定着しました。

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